ぎっくり腰とは

ぎっくり腰とは?

ぎっくり腰は、「突然くる鋭い痛み」が特徴です。医学的には「急性腰痛」と呼ばれるものです。
まるで腰の筋肉や靭帯がプツッと切れるかのような、耐え難い痛みをともなうことが多いです。
立つ・歩く・腰をひねるといった普段の動作も、ほんの一動作で辛くなることがあります。
時間が経つにつれて炎症がおさまり、痛みも徐々に落ち着いてきますが、その間は安静が必要です。

こんなお悩みありませんか?

  • 重いものを持ち上げようとしたら激痛が走った
  • 無理な姿勢を取ったら急に痛みだした
  • くしゃみをしたら突然腰が痛くなった
  • 腰の痛みで立ち上がれない

ぎっくり腰の原因

ぎっくり腰が起きるメカニズムはいろいろありますが、以下のような要因が重なることで発生しやすくなります。

筋肉疲労・柔軟性の低下

運動不足や過労、睡眠不足などで筋肉が硬くなっていくと、ちょっとした動きでも筋繊維に負担がかかりやすくなります。

急な過負荷

重い荷物を持つ、強くひねる、勢いよく身体を起こす、スポーツ中の動きなどで腰に突然大きな力がかかると、ぎっくり腰が起こります。

準備不足(身体が冷えている・暖まっていない)

朝起きた時や寒い環境で動き始めるときなど、柔軟性が落ちているときに発症しやすいです。

腰痛(慢性腰痛)との違い

「腰痛」と言っても、慢性的なものや原因がはっきりしないものがあります。ぎっくり腰はその中でも「急性・炎症性」の腰痛にあたり、次の特徴を持ちます。

  • 痛みが突然・激しく出る
  • 炎症が関与していることが多い
  • 動けないほどになることがある
  • 慢性腰痛より回復期間が短いことが多いが、しっかりケアしないと再発するリスクが高い

主な症状と経過

ぎっくり腰は、発症から時間が経つにつれて症状が変化します。大きく分けると二つのステージがあります。

急性期

発症直後~数日。鋭い痛みで動けないことが多く、炎症が強い。熱感や腫れを伴うこともあります。

慢性期に移行する時期

鋭い痛みは少し落ちつき、「重だるい」「鈍い痛み」へ変わる。動ける範囲が少しずつ広がるが、無理は禁物。

類似症状と注意すべきこと

ぎっくり腰のような症状だが、実は別の腰の病気だったというケースもありますので注意が必要です。

椎間板ヘルニア

神経が圧迫され、下肢にしびれや痛みが出ることがある。

脊柱管狭窄症

歩くときなどに痛くなり、休むと軽くなるパターン

腰椎椎間関節症

背骨の関節自体が炎症を起こして痛みを誘発するもの

対処法・ケアの順序

発症直後・急性期

冷やす(アイシング)

痛みと炎症を抑える

動かさず安静にする

固定具やコルセットなどで腰をサポート。

炎症がやわらいできてから

温める

血行を促して筋肉の緊張をほぐす。入浴などで温まりを意識。

軽いストレッチ

痛みが出ない範囲で動かすことが回復を助ける。

ぎっくり腰の予防法

ぎっくり腰は、一度起こると「また繰り返すかも…」という不安を伴うことが多いです。再発防止に役立つ習慣をいくつかご紹介します。

正しい座り姿勢を保つ

座るときは骨盤を立てるようにし、背筋を伸ばす。背中や腰に無理な負荷がかからないように。

身体を冷やさない

冷えは筋肉を硬くする原因。服装や過ごす場所、入浴などで温かさを保ちましょう。

定期的な運動

ウォーキング・ストレッチ・軽い体操などで筋肉を動かし、柔らかさを保つことが大事です。

重い荷物の持ち方に気をつける

物を持ち上げるときは腰を使わず、膝を曲げて持つ、持つときの体勢を工夫するなどして腰にかかる負担を減らすようにしましょう。

症状が気になったら、まずはお気軽にご相談ください