
頭痛とは?
頭痛とは、頭や首あたりに痛みを感じる状態のことです。
痛みの具合や出る場所、頻度などは人それぞれ。軽いものから、日常生活に影響が出るものまであります。
慢性的に続く頭痛には、片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛などがあり、痛みの出方や原因がそれぞれ異なるので、「いつ」「どんなときに」痛くなるかを知ることが、改善の第一歩です。
こんなお悩みありませんか?
- 天気が悪くなると頭痛が出ることが多い
- パソコン作業をずっとしていると頭が締めつけられる感じがする
- こめかみあたりがズキズキする痛み
- 夜、急に痛みが強くなることがある
頭痛のタイプと特徴
頭痛は大きく「一次性頭痛」と「二次性頭痛」に分けられます。痛みの性質を知ることで、対処がしやすくなります。
一次性頭痛
一次性頭痛は、通称「慢性頭痛」と呼ばれており、医療機関の検査では異常がみられない頭痛です。
二次性頭痛
突然頭に激痛が走り、嘔吐や麻痺、意識障害などの症状をともなうことがある頭痛です。
この二次性頭痛は命に関わることもあるため、早急に医療機関を受診してください。
一次性頭痛(慢性頭痛)の特徴
片頭痛
こめかみあたりが“ズキズキ”と波打つように痛む。吐き気・めまいが出ることもある。光や音に敏感になることも。
緊張型頭痛
頭全体が“締め付けられる”ような圧迫感。肩こりや首のこりと一緒に起きることが多く、動いてもあまり悪化しないことが特徴。
群発頭痛症
発作的に起こる強い痛み。目の奥がえぐられるような感じ。決まった時間帯に繰り返すこともあります。
頭痛の原因
頭痛のタイプにより、それぞれで原因が少しずつ異なります。
外からくる原因:片頭痛の場合
- 血管が急にふくらんで、ズキズキとした痛みを引き起こします。
- 天気が悪くなるとき、気圧が下がるときなど、周りの環境の変化がトリガーになることがあります。
- 食べ物も関係することがあります。ワイン・チーズ・チョコレートなど、血管を刺激しやすいものが頭痛を誘発することも。
- 女性ホルモンの変動も影響することがあり、生理前や更年期などホルモンバランスが大きく変わる時期に出やすいことがあります。
締めつけられるような痛み:緊張型頭痛の場合
- 首や肩まわりの筋肉がこわばったり、凝ったりすることで起こります。
- 姿勢の悪さや長時間のデスクワーク、スマホの使いすぎなどで筋肉に余分な負担がかかると、血の巡りが悪くなります。
- 心身のストレスも大きな原因。ストレスがたまると全身が緊張しやすくなり、それが首・肩の張りや痛みにつながることがあります。
激しい痛みを繰り返すタイプ:群発頭痛の場合
- はっきりした原因はまだ完全にはわかっていませんが、視床下部(体のリズムをコントロールする部分)が関係している可能性があります。
- 飲酒や喫煙が悪影響になることがあるので、これらを控えることで症状が軽くなることもあります。
- 生活リズムが乱れる(睡眠時間がバラバラなど)と発症しやすくなるとも言われています。
類似症状と注意するサイン
頭痛には、普通の頭痛と似ていても、重大な病気が原因のものもあります。“似ているけど違うもの”として、特に次のような症状があったらすぐ医療機関を受診してください。
- 突然、これまで経験したことがないような強い痛みを感じた
- 最初は軽くても、時間が経つにつれてだんだん痛みが強くなる
- 吐き気や嘔吐、めまいがある
- 手足のしびれや動きにくさが出る
- 意識がはっきりしない・ぼんやりする
- 視野が狭くなったり、視界に異変を感じる
頭痛の対処法
冷やす(アイシング)
痛みが“ズキズキ”と血管が膨らんでいるような感じなら、痛みを感じる部分を10分ほど冷たいタオルや冷たいパックなどで冷やしてみましょう。血管が少し収まって、痛みがやわらぐことがあります。
静かに休む
光がまぶしかったり、音がうるさかったりすると、痛みが強くなることもあります。暗くて静かな部屋で、目を閉じて横になるなどして、体と頭をしっかり休ませましょう。
温める
首や肩まわりが冷えて緊張していると感じるときは、ホットタオルや温かいお風呂などで温めてあげると血のめぐりがよくなって、こり固まった筋肉がほぐれやすくなります。
ストレッチやマッサージ
首や肩の筋肉がこわばっていないか意識してみてください。自分でゆっくり首を回したり、軽く肩を持って耳に近づけるように伸ばしたり、指の腹でこりをほぐすマッサージをすることで、痛みが軽くなることがあります。
頭痛の予防法
頭痛の記録をつける
いつ痛くなったか、どこがどんな痛みか、どんなことをしていたかをメモしておくと、自分の頭痛パターンが見えてきて、予防しやすくなります。
刺激になるものを見つけて控える
たとえば、チョコレート・チーズ・赤ワインなど、自分にとって痛みを誘発しがちな食べ物や飲み物があれば、少し控えてみるといいかもしれません。
生活リズムを整える
寝る時間・起きる時間を毎日できるだけ一定にする、睡眠をしっかりとる、食事を規則正しくする、ストレスをためすぎないなど、体の“調子”を整えることが頭痛予防につながります。
姿勢を意識する
パソコンやスマホを長時間使っているときは、首や肩に無理がかからない姿勢を意識して。背筋を伸ばす・肩をリラックスさせる・画面の高さを調整するなど、できることからやってみましょう。