猫背とは

猫背とは?

猫背とは、背中が丸くなり、姿勢が崩れた状態を指します。
通常、人の背骨は首(頸椎)と腰(腰椎)が前にそって、胸が後ろにそる形で“S字カーブ”を描きますが、猫背では胸のカーブが過度になり、背中が丸まってしまいます。
背中が丸くなることで、首が前に出る「首猫背」など、複数のタイプに分けられます。

こんなお悩みありませんか?

  • パソコンやスマホを見ていると肩がこる
  • 慢性的に腰痛がある
  • 無意識に背中が丸くなってしまう
  • よく姿勢が悪いと言われてしまう

猫背のタイプと、それぞれの特徴

主に次の4つのタイプが挙げられています。タイプによって負担のかかる部位や症状が少しずつ異なります。

首猫背

頭が前に出るような姿勢になるもの。首が前傾して首や肩に負担がかかります。首こり・肩こり・頭痛など、首・肩周辺の疲れや痛みが出やすく、ストレートネックに近い状態になることも。

背中猫背

胸椎が後ろに突出して背中全体が丸く見えるタイプ。胸の筋肉が縮み、背中を伸ばす筋肉が使いにくくなり、背中の張り・だるさ、呼吸のしづらさ、内臓圧迫(胃のむかつき等)の症状が見られます。

腰猫背

腰椎の前弯が少なくなって腰まで丸まっているような姿勢で、腰まわりに負担がかかります。慢性的な腰痛、腰のだるさ。腰を使う動作で痛みを感じることが多いです。

お腹猫背

腰のカーブが強くなって、お腹側に体が反るようになる“反り腰”傾向も含むタイプ。全体のバランスが崩れて首も前に出やすくなります。腰や首への負担の増加、見た目の姿勢不良、腰痛の悪化、体幹の疲れなど、特に女性でヒールを履く機会が多い人に多いです。

猫背の原因

主に次の4つのタイプが挙げられています。タイプによって負担のかかる部位や症状が少しずつ異なります。

長時間の不良姿勢

デスクワークやスマホの画面を見る時間が長いと、頭が前に出て背中が丸まりやすい。

生活習慣

座る時間が多い、運動不足で筋力(特に背中・腹部・体幹まわりの筋肉)が弱くなる。

筋肉の柔軟性の低下

肩甲骨・胸・腰など周辺部の柔らかさが失われると、姿勢を正しく保てない。

精神・ストレス・疲労

ストレスや疲れがたまると、自律神経のバランスが崩れたり、血流が悪くなったりして筋肉がこわばり、猫背になりやすくなる。

日本人の身体的特徴

筋力がつきにくい体質や、平たい体型の人が多いこと。これにより背中を支える筋肉が弱く、猫背が出やすい。

類似症状と注意すべきこと

猫背と混同されやすい症状もあり、症状が似ていても原因が違うこともあるため注意が必要です。

頸椎椎間板ヘルニアや 頸部脊柱管狭窄症

背骨が関わる病気で、神経が圧迫されるため、腕〜手へのしびれを伴うことがあります。猫背で首や背中に負担がかかっている状態と似た痛みを感じることも。

自律神経失調症

自律神経の乱れにより、首・肩のこり・だるさが出ることがあります。猫背による血流の悪さ・ストレスなどとも関係が深いため、症状が重なることがあります。

対処法・セルフケア

姿勢の見直し

普段の座り方を整えましょう。お尻を椅子の後ろまで引き、あごを軽く引き、背筋を伸ばすよう意識しましょう。
デスクワークでのテーブル・椅子の高さを調整し、画面が目線とほぼ同じ高さになるようにし、椅子とテーブルを近づけて使いましょう。

寝姿勢・睡眠時間の見直し

仰向けで寝ることが望ましく、背骨の自然な“S字カーブ”を保てる寝方をすることが重要です。
睡眠時間はだいたい7時間程度が適正で、寝すぎや寝不足は筋肉がこわばったり、姿勢が戻りにくくなったりする原因になるので注意しましょう。

歩き方・立ち方の見直しし

普段立つときや歩くときの姿勢を意識しましょう。
壁に頭・肩・お尻・ふくらはぎ・かかとをつけて立てるようにするなど、正しい体の配置を確認しましょう。

ストレッチと筋力トレーニング

肩甲骨・胸筋を伸ばすストレッチ

肩や胸の前側が縮んで固まっていることが多いため、この部分を伸ばすことが効果的です。

体幹のインナーマッスルを鍛える

正しい姿勢を維持する上で土台となる筋肉を強化することが重要になってきます。整骨院などで指導を受けたり、自宅でできるトレーニングを取り入れてみましょう。

猫背を予防するために続けたいこと

猫背は一度改善しても、意識や習慣を変えないと再発しやすいものです。予防として次のことを日々取り入れるとよいでしょう。

  • 定期的にストレッチを行って柔軟性を保つ。特に肩甲骨・胸の前側の筋肉を重点的に。
  • 筋力を保つ・向上させるために体幹(コア)のトレーニングを少しずつ継続する。
  • デスクワーク中やスマホ使用時など、「前かがみになる」「頭が前に出る」姿勢を取らないように意識する。
  • 睡眠の質・環境にも気を配り、寝姿勢を整える。仰向け寝を意識する。

症状が気になったら、まずはお気軽にご相談ください